古代のタイムカプセル
宇土市には、現在の市街地の東方に曽畑(そばた)貝塚、西方の轟(とどろき)貝塚という、著名な貝塚があります。
日本の名水百選に選定された「轟水源」の近くにあるのが轟貝塚で、縄文時代前期頃(約6,000年前)に形成されています。ここから多く出土する土器は、その特徴から「轟式土器」と呼ばれ、考古学界では古くから知られています。ひとくちに轟式土器と言っても、その文様構成は時代によって大きく異なっています。貝殻で引っ掻いたような文様(貝殻条痕文)が特徴のひとつではありますが、時代の移り変りと共に大きく変化し、轟A式・B式・C式・D式と細分化して区別されています。
曽畑貝塚は、轟貝塚とほぼ同じか、やや遅れた時期に形成された貝塚です。これまでの調査によって、土器や石器はもちろんのこと、食用にしたドングリ類の貯蔵穴も検出されています。この貝塚周辺から多く出土する土器も、その地名をとって「曽畑式土器」と呼ばれています。曽畑式土器は平行する沈線文様が特徴です。この文様構成は遠く海を隔てた朝鮮半島の土器とも共通するものです。古代人の交流の広さを物語るものとして注目されています。
轟貝塚と曽畑貝塚のおおまかな場所
曽畑貝塚
JR宇土駅より国道3号線を南下し、松橋バイパスへ入ります。
松橋バイパスへ入って3つ目の信号を過ぎた最初の曲がり角を左折し、すぐに右折します。
約40メートル直進した後、分岐を左方向へ進みます。約100メートル進むと目的地周辺です。
轟貝塚
宇土市役所の交差点より、南西(宇土小学校方面)へ進みます。
約1.7キロメートル進み、分岐を左方向へ進みます。
約90メートル進み、分岐を右方向へ進みます。
120メートルほど進むと目的地に到着します。