体罰等によらない子育てを広げましょう

2023年04月21日

2020年4月から子育てにおける体罰が法律で禁止されます

 児童虐待の相談件数は年々増加しており、中には「しつけ」と称した体罰が徐々にエスカレートし、深刻な虐待を引き起こすものもあります。

 こうしたことを踏まえ、2020年4月から子育てにおける体罰が法律(注1)で禁止されました。

 この法改正をきっかけとして、一人一人が体罰に対する意識を変えていくとともに、地域全体で体罰等によらない子育てについて考えていく必要があります。

注1)2019年6月児童福祉法等の改正法で法定化され、2020年4月1日から施行。

なぜ体罰はいけないの?

  • 体罰等が繰り返されると、子どもの心身の成長・発達にさまざまな悪影響が生じる可能性があります。
  • これは、科学的にも明らかになっています。

しつけと体罰はどう違うの?

  • しつけとは子どもの人格や才能等を伸ばし、自律した社会生活を送れるようにサポートしていくことです。
  • そのためには、体罰ではなく、どうずればよいのかを言葉や見本を示すなど、本人が理解できる方法で伝える必要があります。
こんなことありませんか。
  • 何度も言葉で注意したけど言うことを聞かないので、頬を叩いた。
  • いたずらをしたので、長時間正座をさせた。
  • 宿題をしなかったので夕食を与えなかった。

 これらはすべて体罰です。

※道に飛び出しそうな子どもの手をつかむ、といった子どもを保護するための行為などは該当しません。

体罰によらない子育てのための工夫のポイント

子どもの気持ちや考えに耳を傾けましょう
  • 相手に自分の気持ちや考えを受け止めてもらえたという体験によって、子どもは気持ちが落ち着いたり、大切にされていると感じたりします。
  • 子どもに問いかけをしたり、相談をしながら、どうしたらよいかを一緒に考えましょう。
「言うことを聞かない」にもいろいろあります
  • 保護者の気を引きたい、子どもなりに考えがある、言われていることを子どもが理解できない、体調が悪いなど、さまざまです。
  • 「イヤだ」というのは、子どもの気持ちです。こうした感情を持つこと自体はいけないことではありません。重要なことでない場合、いまはそれ以上やり合わない…というのも一つです。
子どもの成長・発達によっても異なることがあります
  • 子どもの年齢や成長・発達の状況によって、できることとできないことがあります。また、大人に言われていることが理解できないこともあります。
  • 子ども自身が困難を抱えているときは、それに応じたケアを考え対応しましょう。
  • 子どもの状況に応じて、身の回りの環境を整えてみましょう
  • 乳幼児の場合は、危ないものに触れないようにするなど、叱られないでよい環境づくりを心がけましょう。
  • 子どもが困った行動をする場合、子ども自身が困っていることがあります。子どもが自分でできるような環境作りを工夫してみましょう。
注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう
  • 子どもはすぐに気持ちを切り替えるのが難しいことがあります。時間的に可能なら待つことも一案です。難しければ、場面を切り替えるなど、注意の方向を変えてみてみよいでしょう。
  • 子どもが好きなことや楽しく取り組めることなど、子どものやる気が増す方法を意識してみましょう。
肯定文でわかりやすく、時には一緒に、お手本に
  • 子どもに伝えるときは「ここでは歩いてね」など、肯定文で何をすべきかを具体的に、また、穏やかに、近づいて、落ち着いた声で伝えると、子どもに伝わりやすくなります。
  • 「一緒におもちゃを片付けよう」と共に行ったり、やり方を示したり教えたりするのもいいでしょう。
良いこと、できていることを具体的に褒めましょう
  • 子どもの良い態度や行動を褒めることは、子どもにとって嬉しいだけでなく、自己肯定感を育むことにもなります。
  • 結果だけではなく、頑張りを認めることや、今できていることに注目して褒めることも大切です。
保護者のポイント
  • 否定的な感情が生じたときは、それは子どものどんな言動が原因なのか、自分自身の体調の悪さや忙しさ、孤独感など、自分自身のことが関係しているのかを振り返ってみましょう。
  • 深呼吸して気持ちを落ち着けたり、ゆっくり5秒数えたり、窓を開けて風にあたって気分転換するなど、少しでもストレスの解消につながりそうな自分なりの工夫を見つけましょう。

子育ては色々な人の力と共に

  • 子どもを育てる上では、支援を受けることも必要です。少しでも困ったことがあれば、子育て相談窓口へ相談してください。
  • 子育て中の保護者に接するみなさんで、子育て中の保護者が孤立しないようにサポートしていきましょう。
相談窓口
  • 市子育て支援課子ども家庭支援係 TEL 0964‐22‐1111(内線421・443)
  • 熊本県中央児童相談所 TEL 096-381-4451 または189(いちはやく)

リーフレット・パンフレット等

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担当部署:宇土市役所 健康福祉部 子育て支援課 こども家庭センター

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