元樹だより(令和8年3月号)

2026年02月01日

 三月十三日、台湾・台南市ではこの日を「正義と勇気の記念日」と定め、湯德章(とう・とくしょう)氏のご命日を偲びます。宇土市出身の父と台湾人の母のもと台南で生を受けた德章氏は、日本統治時代の台湾で弁護士となり、戦後の混乱の中、多くの台南市民を守るために自らの命を捧げられました。その高潔な「正義」と「勇気」の精神は、今も台南の人々の心に生き続けています。

 德章氏のご縁が広がり、昨年3月13日、ちょうど德章氏の命日に、本市は宇城市、美里町とともに、台南市と友好交流協定を締結いたしました。教育、観光、経済など多岐にわたる分野での交流を深める中、市内の中学校では、台南市制作の德章氏の生涯を描いた絵本を教材に、「勇気」を学ぶ授業が行われています。德章氏の生き様や功績は、国境や時代を超えて、今を生きる私たち一人ひとりにも大切な気づきを与えてくれます。子どもたちが異なる歴史や価値観に触れ、豊かな心を育んでくれることを、心から願っています。

 この3月には、德章氏の生涯を追ったドキュメンタリー映画『湯德章-私は誰なのか-』(台湾語読み:トゥン・テッチョン)が熊本で公開(※)されます。日台それぞれのアイデンティティに悩みながらも、誠実に信念を貫いた德章氏の歩み、そして日台の歴史をつなぐ物語を、ぜひ多くの皆さまにご覧いただきたいと思います。

 また、友好交流協定の締結を記念し、台南市に「宇土路(Uto Rd)」という道路が誕生しました。德章氏のご縁から始まった両市の交流が、これからも続いていく証であり、大変うれしく思っています。宇土路を歩く台南の方々も、きっと宇土に想いを馳せ、親しみを感じてくださることでしょう。

 さらに、1月から、宇土市と台南市の市民が互いのまちを訪れた際に、観光施設等を割引料金で利用できるサービスが始まりました。台湾へのご旅行の折には、ぜひ友好交流都市・台南市を訪れ、德章氏ゆかりの地や新たな交流の息吹を感じていただければ幸いです。

 德章氏の正義と勇気に満ちた生き方が、時を超えて、これからも宇土と台南を結ぶ絆となりますように。花々が芽吹く春の訪れとともに、国境を越えた交流の花が、より一層華やかに咲き誇ることを、心より願っております。

 ※令和8年3月20日(金・祝)からDenkikan(熊本市)で公開。詳細は公式サイトをご覧ください。

  https://thngtek-chiong.com/



 









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