元樹だより 平成29年4月 

2016年04月28日

春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)

市長写真(元樹だより平成29年1月~) 今春は未曾有の被害をもたらした熊本地震から1年を迎えます。この地震によって、ご自身をとりまく環境や状況が大きく変わり、落ち着かない日々が続いておられる方も数多くいらっしゃると思います。

 私自身も熊本地震で受けた衝撃は大きく、未だにあの日起こったことが脳裏に鮮明に蘇り、まるで昨日起こったできごとであるかのように感じる時があります。ただ間違いなく時は流れ、復旧・復興に向けた歩みも一歩ずつではありますが着実に進んでいます。

 市のシンボルとして長きにわたり宇土市民に親しまれ、愛されてきた市役所本庁舎とも別れを告げました。仲間とともに長い時間を過ごしてきたあの懐かしい庁舎のことを思い返せば、一抹の寂しさを感じますが、5年後の新庁舎建設を目指し、市民の皆様にとって利便性の高い魅力ある庁舎の建設を進めます。

 熊本地震が起こった直後、真っ先に支援に駆けつけていただいた神奈川県大和市に、お礼訪問に行ってきました。お話をした職員の中のおひとりは、物資を宇土市に届ける係だったそうですが、震災直後の悲惨な現状や混乱している現場を目の当たりにし、物資だけを届けて帰ることが情けなく、帰りがとても辛かったと涙ながらに話をしてくださいました。

 物資等の支援はもちろんのこと、このような全国各地からの暖かいお気持ちや励ましに、いかに私たちが支えらえてきたかを改めて実感し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。また、3月末には長崎県庁をはじめ長崎県内の各自治体に人的支援のお礼と引き続きの職員派遣のお願いのために訪問をさせていただきました。どこの自治体も職員数が少ない中、少しでも復旧・復興のお役に立てるならと本市に職員を派遣してくれています。本当に感謝のひとことに尽きます。そして、このような人的つながりを今後も大切にしていきたいと考えています。

 春風がのどかに吹くさまを表す「春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)」という言葉がありますが、今春は、市民の皆様が少しでも「春風駘蕩」の中、心穏やかに過ごせる季節となることを願っています。

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