元樹だより 平成31年4月

2019年04月26日

市長写真(元樹だより平成29年1月~)さまざまのこと思ひ出す桜かな (松尾芭蕉)

 多くの俳句や和歌の題材にもなり,日本人にとって昔から特別な存在と言える桜。

 暖かさとともに多くの地域で桜の季節が到来しました。桜は春の風物詩の一つです。本市においても県内有数の桜の名所である立岡自然公園には,今年も2,000本の桜の花が咲き誇り,多くの人に癒しと感動を与え,春の訪れを感じさせてくれています。

 立岡自然公園では毎年,地元の婦人会の皆さまを中心に,住民の方々や子どもたちも参加して清掃活動が行われています。寒さ厳しい2月,朝早くからの奉仕活動には本当に頭が下がるばかりです。清掃活動のとき,ある人の言葉がとても印象的でした。「この桜は地域の宝。たくさんの人に気持ちよく見てほしいと思うけん,寒さなんて吹き飛ぶとたい。」

 この言葉を聞いた時,本市のまちづくりは市民の皆さまの溢れんばかりの郷土愛に支えられていると実感しました。日ごろから何気なく見ている美しい景観は,こうした地元の皆さまのご尽力で保たれています。立岡自然公園にお越しの際には,桜の美しさとともに,公園周辺の景観にも目を向けていただければ本当に嬉しい限りです。

 さて,熊本県を中心に未曾有の被害をもたらした熊本地震から早くも3年の月日が経ちます。最愛のご家族やご親族,ご友人を失われた方々のお気持ちを思うと,いまなお哀惜の念に堪えません。心から哀悼の意を表しますとともに,被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。

 震災発生以来,早期復旧・復興を実現するため,「宇土市震災復興計画」を策定し,市民の皆さまが震災前の生活を取り戻されることを最優先に各種施策に取り組んできました。

 その結果,生活に密着したインフラの復旧はおおむね終了し,災害公営住宅の整備も完了。復興のシンボルとなる庁舎建設は,2022年の供用開始に向け本格的に動き出すなど,本市の復興は着実に前進しています。

 一方で,今なお多くの人が資金面や健康面で不安を抱えながら不自由な生活を余儀なくされています。こうした厳しい状況に置かれた全ての人が,平穏な日々を取り戻され,力強く復興する本市の姿を多くの人に実感していただくことが,市長である私の使命だと感じています。これからも温かいお力添えを,よろしくお願いします。

 春の日の穏やかで,光の明るいさまを表す言葉「春和景明(しゅんわけいめい)」。この言葉のとおり,今春が市民の皆さまにとって,穏やかに過ごせる季節になることを心から願っています。

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