この季節,本市おすすめのレジャーといえば,“観光潮干狩り”。例年であれば,多くの潮干狩り客が長浜海岸を訪れますが,残念ながら今年はコロナ禍で中止となりました。
“貝”といえば,皆さんは,貝にまつわる地域の“宝”をご存知ですか。それは,宮庄町にある市指定史跡の轟貝塚です。
轟貝塚は,「轟式土器」(約6,000年前の縄文時代前期)の名前の由来となった全国的にも有名な貝塚遺跡です。100年以上も前から人類学や考古学の研究者たちに注目され,繰り返し行われた発掘調査では,貝殻や土器片のほか,貝の腕輪や石笛などが出土し,はるか縄文時代の人々がどのような文化を営み,どのように暮らしていたのかなどを解明するうえでの重要な成果が,数多く発見されています。
現在,市では,歴史的・学術的価値の高い「轟貝塚」を大切に後世に受け継いでいくため,国の文化財指定を目指しています。このような中,市教育委員会においては,この3月に,編集を進めていた「発掘調査報告書」(※1)を発刊しました。報告書は,平成23年度以降の発掘調査結果と明治時代から現在までの調査歴史をまとめたもので,全580ページにおよびます。
実は,私も市職員時代に色々な遺跡の発掘調査に携わっていました。もともと,大の発掘調査好きで,高校時代は社会部に,大学では文化財研究会に所属し古墳や貝塚の発掘調査によく参加したものです。出土品に触れると,時空を超えていにしえの人々の暮らしが確かにここにあったのだと感じることができる,もしかしたら歴史の謎を解明する大きな手がかりになるかもしれない,そんなロマンを抱きながら遺跡の調査を行っていたことを昨日のことのように覚えています。
さて,宇土市には,まだまだ数多くの“宝”がきっとあるはずです。
お気付きでしょうか…。“宝”には「宇」「土」という文字が隠れています。これに皆さんが発見する宇土市の良い点(,)を加えると「宝」という字が完成します。
見つけてくださった皆さん,ぜひその魅力をインスタグラムに「#宇土日和(ハッシュタグうとびより)」とつけて投稿してみませんか。市の公式アカウントで紹介させていただきます(※2)。魅力あふれる宇土の歴史や文化にふれ,隠れた“宝”を探してみませんか。
※1「発掘調査報告書」は,市立図書館や教育委員会内の「うと学資料室」 等で閲覧できるほか,市HP「デジタルミュージアム」でもご覧いただけます。発掘調査の成果を,広報うと5月号32ページ「温故知新~うと学だより~」で紹介しておりますので,併せてご覧ください。
※2 市公式インスタグラムについての詳細は,リンクをご覧ください。