7月28日(予備日 大島・馬込港にて停泊中)

大王のひつぎ実験航海事業

航海日誌

7月28日(予備日 大島・馬込港にて停泊中)

 今日と明日29日は、荒天時に出港不能となった時にその後の全体日程が狂わないようにするため4、5日おきに取っている予備日。これを疲労回復の休養日に替え、前夜、水産大学校の人たちにバスで下関へ帰ってもらい、杉村彰一船団長(日本考古学協会員)以下5人が船の管理のため民宿に居残り。

 休養日でも忙しい。朝から母船・平成2号の石田美則船長(関門海技協会教官)の音頭で平成が曳いている「火の国」(石棺・身丸太船)の防水カバーを外して午後からの市民公開に備え、曳航ロープの具合など再修正。その合間に杉村団長と私(副団長・板橋旺爾=読売新聞社)はお世話になった大島造船所に表敬訪問。夕方、「やれやれ」と宿に引き上げてきたが、天気予報をチェックした横田浩物資班長(九州・沖縄水中考古学協会)が「明日は大雨らしい」。すぐ港に戻って「火の国」の『石田カバー』を再装着。手斧削りの木蓋がある「有明」(石棺・蓋丸太船)は大丈夫なので、「海王」に取りかかったが机上で考えていたほどうまくいかずつぎはぎに。ヨット歴30年、自称『風の旅人』の大幸丸・大橋満良船長(NPO・セールボートクルーズ理事長)の自由奔放な人生にちなんで『大橋カバー』と名付ける。明日帰ってくる水産大学校ご一同がどんな顔をするか楽しみだ。

 宿の遅い夕食の席で、6人姉妹で育った宿のおばちゃんの大島炭鉱時代の苦労話を聞かされて一同しんみり。津々浦々にいろんな人生が息づいている。

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