蕉夢庵景勝図画詩文合卷

蕉夢庵景勝図画詩文合卷の中の一枚の画像 


 

 上図は蕉夢庵景勝図画詩文合卷の中の一枚です。以下のリンクより、「蕉夢庵景勝図画詩文合卷」の一部をご覧いただけます。

【特別出品】

【宇土市指定文化財】

作者

 細川月翁・渡辺玄対(げんたい)・米田松洞(しょうどう)他

解説

 本画巻は、明和4年(1767)にいったん完成していた『蕉夢庵記』を添削して、江戸の絵師渡辺玄対にその詩文にふさわしい絵を描かせ、江戸・曹溪寺の僧玄廣(げんこう)にその絵の上に詩文を賛として書きつけさせたものです。さらに、月翁と交流のあった多くの大名や文人にも詩文を寄せてもらい一巻としたもので、明和8年(1771)完成したもののようです。米田松洞が後跋(こうばつ)を書いています。

 全体を完成させたのも曹溪寺の僧玄廣ですが、月翁の交流関係や文人趣味を知るばかりでなく、当時の江戸における文化をうかがう上で大変貴重な資料といえます。

米田松洞

 名は是著(これあき)、字は子隠、波門。米著とも号す。米田家は細川家の重臣で、松井、有吉と並ぶ三家老の家柄。国家老長岡芳渚(是富)の弟で、自らも藩政に参画し堀平太左衛門の相談相手でもありました。江戸在勤時には、服部南郭に師事して詩文を学び、藩主重賢の勧めで『四時園詩集』を江戸で出版し諸藩に名をはせました。

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