二行書「人事有憂楽云々」

「知られざる宇土の名宝」展 出品作品 

二行書「人事有憂楽云々」

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作者

  小畑惟清(いせい)

解説

   小畑惟清は、宇土市出身の医者です。明治41年(1908)東京帝大医科大学卒業。同大学産婦人科に入局、翌年浜田病院に勤務、ドイツのギーセン大学とベルリン大学に留学。大正2年(1913)浜田病院副院長となり、同6年主論文『胎児骨盤の化骨核』により医学博士の学位を受けました。同8年浜田病院院長に就任。昭和23年以降東京都特別区公安委員長、日本医科大学監事、東京都医師会会長を歴任し、同30~32年まで日本医師会会長をつとめました。同33年藍授褒章受章。同37年(1962)没。著書に自伝『喜寿一生の回顧』があります。

   文字は、司馬光(温公)の「人事 憂楽有り、山光 古今無し」から採られたもので、「此の世の人に関することには心配も安楽もあるが、山の色には古今の別がなく、常に青々としている(不変である)」という意です。

  落款は「宇城書」とあり、「宇城」は故郷にちなんだ号でしょう。

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