尺八(二管)

「知られざる宇土の名宝」展 出品作品 

尺八(二管)

尺八(二管)の画像 


 
【宇土市指定文化財】


作者

  宇土細川藩5代藩主 細川興文(おきのり)【月翁(げつおう)】

解説

  この尺八を納める桐箱の蓋裏には、

「安永癸巳(1773)の春、月翁公が肥後益城郡休村(現宇城市豊野町安見)の竹を揀(えら)び採(と)り、尺八一管を桂原山中の蕉夢庵において作り、 予(君龍)に見えて妙なる調べを恵まれ(あたえられ)、家に蔵(おさ)む夏五月君龍誌す  尺八一管琴乕(2代目黒沢琴古か)が作、月翁子規(ほととぎす)自ら書して銘とす」

  哥(うた)に

「待つことは初音ばかりと思ひしに 聞ふるされぬ ほととぎすかな 西行」

  とあります。一管は月翁公作、いま一管は二代目黒沢琴古(きんこ)(尺八琴古流の家元)作銘「ほととぎす」という由緒ある尺八です。 竹の根本が大きい方には「蕉」の焼き印がありますので、こちらが月翁公の作とみられます。

この記事へのお問合せ

担当部署:宇土市役所 文化課

電話番号:0964-23-0156