九州地唄三弦の駒と撥 きゅうしゅうじうたさんげんのこまとばち
区分
解説
地唄とは三弦(三味線)と琴、尺八の3曲合奏で聞かせる純古典邦楽です。江戸期に上方で発展しましたが、明治初期に名人といわれた長谷幸輝が熊本に現われて以来、熊本はその本場となりました。
石井駒・石井撥と呼ばれる駒撥を製作する石井楽器店の初代橋本嘉八は、長谷幸輝に招かれ熊本にやってきました。2代目石井房吉が橋本の長女と結婚し後を継ぎ、3代目方二は駒・撥に工夫を凝らし、遂に独特の九州地唄三弦駒と撥を完成し、現在は4代目に引き継がれています。
駒は水牛の角に鉛・金・銀を埋め込んだ独特のもので、従来鉛のみの使用でしたが、方二が金・銀を埋め込むことを考案しました。
撥は従来の撥より一回り大きく重いものに改良されました。水牛や象牙の台に、撥先はべっ甲が使われ、撥先の広がり具合や切り込みの角度、弦に当たる撥先の尖った部分の厚みにも苦心を重ね、完成しました。
所在地
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