椿原古墳 つばわらこふん
区分
宇土市指定史跡(平成13.7.18)
解説
発見当時、墳丘の盛土はかなり流失・削平されており、主体部の横穴式石室も玄門部の天井石が露出した状態でしたが周溝や列石の状況から方墳であることが確認されました。
副葬品は多くの須恵器(すえき)や土師器(はじき)、鉄器などが石室や周溝、墓道から出土しました。羨道部(せんどうぶ)床面直上で出土した刀子(とうす)1点を除き、大半は元の位置をとどめておらず古墳の破壊などに伴う流れ込みと推定されます。
本古墳の築造年代は、7世紀の初め頃と考えられ7世紀前半代を通じて追葬や祭祀行為が行われたと考えられます。
当古墳の特色として最も重要と考えられることは、方墳を採用している点です。熊本県内における方墳は、後・終末期古墳では椿原古墳が唯一の事例でありその他の点からも熊本県下の古墳時代終末期を語るうえで極めて重要な古墳です。
関連
所在地
より大きな地図でデジタルミュージアムを表示