仮又古墳 かりまたこふん
区分
熊本県指定史跡(昭和57.3.10)
解説
墳丘は推定で東西12メートル、南北14メートルのいびつな円形をなすものと考えられます。内部主体は横穴式石室です。
本古墳の一番の特色は、装飾古墳であるということです。舟の線刻は宇土半島に特に集中してみられるものであり、当時の有力者層の生業や基盤等を知ることができ、当時の海運技術や舟の構造を知るうえでも貴重な遺跡です。その他副葬品の鉄滓(てっさい)・外部列石の存在など、北部九州との関連がうかがえ、水運を用いたであろう被葬者の行動範囲の広さが推測できます。
また、当古墳にみられるような石室は、7世紀中葉頃に存続していることが判明しているので、古墳時代終末期古墳の石室構造の変遷を知るうえでも貴重な資料です。
関連
仮又二号墳
所在地
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