通級指導教室ってなあに?

2018年06月20日

本校には,通級指導教室が設置されており,県費教員と市費支援員の2名体制で行っています。今年度も通級指導教室への入級希望者が増えて,毎日の指導スケジュールがぎっしり詰まっていてこれ以上人数を増やすことが困難な状況になっています。

Q 通級指導教室とはなんでしょう?

A 「通常の学級に在籍し,ほとんどの授業を通常の学級で受けながら,障害の状態に応じた特別な指導を週1~8単位時間特別な指導の場で行うこと。」と文科省のパンフレットには書いてあります。どの学校にも設置してある訳ではありません。宇土市内小学校では,宇土小と花園小だけです。

Q どんな子が通級による指導の対象となるのでしょう?

A 言語障害,自閉症者,情緒障害者,弱視者,難聴者のうち文科省が定める障害の程度の子ども,また,学習障害,注意欠陥多動性障害,肢体不自由,病弱及び身体虚弱者のうち文科省が定める障害の程度の子どもが対象になります。知的障害者については,特別支援学級において日々の生活にむすびついた指導を行うことが適当であることから,通級による指導の対象外となっています。

Q 通級指導教室では,どんなことするの?

A 特別支援学校学習指導要領に示す自立活動を行います。各教科の内容を補充するための指導ではなく,障害による学習上または生活上の困難の改善又は克服を目的とする指導を行います。

 例えば,ADHDの子の場合,自分の行動を注意されたときに,反発して興奮を静められなくなることがある。こんな時,自分を落ち着かせることができる場所に移動してその興奮を静めることや,いったんその場を離れて深呼吸するなどの方法があることを教え,それらを実際に使うことができるよう指導すること。

 自閉症のある子の場合,感覚の過敏さやこだわりが見られる場合,大きな音がしたり,予定通りに物事が進まなかったりすると,情緒が不安定になることがある。こんな時,自分から別の場所に移動したり,音量の調整や予定の説明を他者に依頼したりするなど,自らの刺激の調整を行い,気持ちを落ち着かせることができるように指導すること。

これらは,あくまでも例です。障害の程度により指導内容は一人一人違いますし,教科書を使って通常学級での学習が円滑に進むよう,苦手な学習への向き合い方や学習をすすめるためのスキルを指導することも行っています。

ご理解いただきたいのは,通級指導教室は通常学級での学習の補充の場ではないということです。目指すことは,お子様の「自立と社会参加」です。 

お問い合わせ

宇土市立花園小学校

電話番号:0964-22-0145